痛みのこと
痛みのことと、本のご紹介
痛みや痺れの原因は何でしょう?
病院で検査をして、「ヘルニアですね。」「狭窄症ですね。」
「薬をだしておきますね。」「注射を打って様子をみましょう」…こんなことを言われた方も多いのではないでしょうか。
腰痛は腰のヘルニア、腕の痺れは頸のヘルニア、膝の痛みは軟骨のすり減りが原因…
本当でしょうか?
いろいろな資料を見てみても、ヘルニア等のレントゲン検査での結果と痛みや痺れ等の症状に因果関係は見受けられません。レントゲンで問題が有るように見えても痛みの症状が無い人もいれば、レントゲンでは何も無いのにも関わらず痛みや痺れ等の問題が有る人もいます。
また、椎間板の変性等の構造の破綻は加齢とともに増えますが、それに伴って痛みを感じる人の割合が
増えるようなことは有りません。
そして、ヘルニアの痛みは手術をしなくても9割の人が改善するというデータが有ります。
おかしいと思いませんか?
生理学的には、神経が圧迫されて痛みが出るということは認められていません。痛みは神経細胞の末端の受容体で捉えられて電気信号に変えられて脳に伝わります。神経の圧迫によって電流の発生が抑えられると感覚が消失することは有っても、神経の途中で痛みが発生したり感知されることは有りません。
では、本当の原因は何でしょうか?
痛みの原因の95%は筋筋膜性疼痛症候群(MPS)とわれています。
はあまり耳にしない言葉ですが、筋肉が原因となって痛みや痺れ等を引き起こすことが有るのだな…と思ってください。
他にも
・耳鳴り ・難聴 ・息切れ ・頻尿 等々...
えっ!?そんなことも???思うような様々な問題を起こします。
これらの原因が筋肉だとしたら、筋肉にアプローチすれば良い訳です。
ただ、痛かった期間が長引けば長引く程痛みの原因は複雑になってきます。
痛みは新たな痛みを呼び、更には脳のシステムや心にまでも複雑な影響を与えるので、良くなるまでに時間が掛かるようになります。
大切なのは、早めの対応、痛いから(怖いから)と身体を固めてしまわないこと、そして痛みの原因や仕組みを知ることだと思います。
痛みを知ると、痛いことに対する恐怖心が和らいできますよ。
本のご紹介
『誰でも出来るトリガーポイントの探し方・治し方』(出版社/エクスナリッッジ)ここの筋肉に問題が有るとこんな症状がおきますよ、ということが分かりやすく書かれています。ご自分の症状がどこから来ているのかの参考に。(因みに私はこの本のおかげで、1年以上続いたご飯粒も噛めない程の歯痛が軽減しました。)
『トリガーポイントブロックで腰痛は治る』(風雲舎)金沢の整形外科医、加茂淳先生の本です。腰痛に対する間違った思い込みについて、患者さんっ向けに分かりやすく説明してくれています。腰痛以外の痛みをお持ちの方にも読んで頂きたい本です。
『痛みを知る』(熊澤孝朗/東方出版)少し難しいですが、痛みのメカニズムやどうして慢性痛化するのかを、丁寧に教えてくれる本です。痛みについて知りたい方に。
『ビジュアルでわかるトリガーポイント治療』初めにご紹介した『トリガーポイントの探し方・治し方』だと、筋肉の場所が良く分からないという場合に参考になります。(お身体が痛い方には、しっかりした紙が重過ぎて辛いかもしれません。)
『サーノ博士のヒーリングバックペイン』(春秋舎)加茂淳先生の掲示板で、他の患者さんに勧めて頂いた本です。痛みには身体だけでは無く、心も関わっているんですよという参考に。